ダルヴァザ・ガスクレーター へのグループツアー (ヒヴァから)

恐竜の高原 - マグダンリー

恐竜の高原 - マグダンリー

恐竜の足跡の“宝庫”

トルクメニスタン東端のクギタンタウ山地(コイテン・ダグ)の標高1,500メートル地点には、驚くべき自然の名所「恐竜の高原」があります。この高原は実際には丘の斜面に横たわる巨大な石灰岩の板で、小さな村ホジャピルから徒歩約30分の場所にあります。1980年にこの場所が初めて世界に知られると、すぐに恐竜の足跡の“宝庫”として評判を得ました。同様の恐竜の足跡はウズベキスタン、タジキスタン、中国、アメリカでも発見されていますが、トルクメニスタンのものは数において群を抜いています。ここには大小さまざまな約150個の足跡が保存されています。

この高原は、傾斜角17〜20度、200メートル×80メートルの広さを持つ石灰岩の地帯です。自然によって露出したこの石灰岩層は、周囲を草木で覆われた土の斜面に囲まれています。細長い石灰岩の表面には、巨大な足跡が列をなして刻まれています。化石化した足跡の大きさは20〜70センチメートルで、ジュラ紀の3種類の恐竜によるものと推測されています。具体的な種は特定されていませんが、メガロサウルス、イグアノドン、ティラノサウルスのものではないかと考える学者もいます。興味深いことに、恐竜の足跡とともに、人間や人間に似た生物の足跡も発見されていますが、その起源はいまだ謎のままです。

恐竜の高原の形成過程は次のように説明されています。約1億4,500万〜1億5,000万年前のジュラ紀末期、この地域には巨大恐竜が生息する浅いラグーンの底が広がっていました。その後、水が引き、底は乾燥して堅い石灰岩の層に変化しました。さらに数千万年後、地殻変動によってプレートが衝突し、この地域に岩石群が形成されました。もともと水平にあった石灰岩層は傾き、現在の高さまで隆起しました。その後、数百万年の間に柔らかい岩石は風や水によって浸食され、恐竜たちの“サイン”が刻まれたこの地域が姿を現したのです。

科学的な説明に加え、足跡の由来には2つの伝説も語り継がれています。1つ目の伝説では、この高原は年に一度、白い象が集まって神聖な踊りを捧げる場所であったとされます。実際、近くの村ホジャピルという名前は、トルクメン語で「神聖な象」を意味しています。2つ目の伝説では、これらの足跡はアレクサンドロス大王の戦闘用象が残したものだと言われています。しかし、これらはあくまで伝説に過ぎません。科学的にも伝説的にも、恐竜の高原はトルクメニスタンの魅力を引き立てるユニークな名所であることに変わりありません。