ドゥンガン・モスク、カラコル
カラコルに位置するドゥンガン・モスクは、1907年から1910年にかけて、釘を一本も使わずに建てられた木造建築の傑作です。このモスクは、1870年代から1880年代にかけての暴力から逃れ、カラコルに移住した中国系イスラム教徒のドゥンガン人コミュニティによって建てられました。
モスクの設計は中国人建築家が手掛けており、ドゥンガン文化特有の色彩やデザインが随所に取り入れられています。赤、緑、黄色が象徴的に使用されており、それぞれ悪霊からの保護(赤)、繁栄(黄色)、幸福(緑)を意味します。また、龍、鳳凰、火の輪といった装飾が、ドゥンガン文化の特徴を強調しています。隣にはパゴダの形状を模した独特のミナレットが建っています。
現在、このモスクはドゥンガン人の信者だけでなく、カラコル全体のコミュニティによって利用されており、文化的および宗教的な重要性を持つ場として広く認識されています。