コク・トベの丘、アルマトイ

コク・トベ（またはコク・チュベ）丘は、アルマトイの人気観光地であり、地元の人々にも愛されているスポットです。この小さな山は海抜1130メートルに位置し、アルマトイの相対的な高さから200メートル上にそびえ立っています。アルマトイの南東端にあり、「青い丘」と訳される名前の通り、小さな遊園地、さまざまな記念碑、多数の展望台、そしてアルマトイのテレビ塔などが立地しています。頂上へのケーブルカーや自動車道、徒歩道も整備されています。

最初、この地域は「ヴェリギナ山」と呼ばれていました。これは、山麓に家を建てた裕福な商人にちなんだ名前です。1960年代にアルマトイの指導者たちは、この丘を公園に変えることを決定し、必要なインフラの整備が始まりました。1965年にはケーブルカーの下駅が完成し、1967年にはすべての工事が完了しました。そしてその年の11月4日に、コク・トベ公園の盛大な開園式が行われました。

コク・トベに通じるケーブルカーは中央アジア初のもので、ジョージアの技師たちと共に設計され建設されました。ケーブルカーの乗車時間は6分で、長さは1620メートル、標高差は約250メートルです。往復の料金はおおよそ4ドルです。

1978年から1983年にかけて、コク・トベには371.5メートルの高さのテレビ塔が建設されました。建設当時、このアルマトイ塔は世界で3番目に高い塔でした。現在では14番目に高い塔となっていますが、依然として世界で最も高い独立型鋼管構造物というタイトルを保持しています。この塔のもう一つの特長は、耐震性です。この塔は、リヒタースケールで8.0の地震にも耐えることができます。現在は観光客の立ち入りは制限されていますが、改修工事が進められており、塔が近代化されると、観光客や地元住民はアルマトイと周辺の山々をさらに高い位置から見ることができるようになる予定です。

2007年には、イギリスのロックバンド「ザ・ビートルズ」を記念するモニュメントがコク・トベに設置されました。ジョン・レノンがギターを持ってベンチに座っており、彼の周りにはポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターがいます。この銅製のモニュメントは、最も人気のある観光スポットの一つです。銅像の周りにはいくつかのスピーカーが設置されており、英語のロックヒット曲が流れています。

また、コク・トベにはカザフスタンを記念するのにぴったりの土産物店や、素晴らしい景色を望む観覧車、アルマトイやザイリ・アルタウ山脈の雪に覆われた山々を見渡せる展望台がいくつかあります。コク・トベの散策の終わりには、「アルマ」と呼ばれるリンゴの形をした噴水があります。リンゴはアルマトイ市のシンボルであり、噴水にコインを投げると幸運が訪れるとされています。