アシガバート近郊のヤフタング
実は、ヤフタングは世界初の「冷蔵庫」とも言えるものでした。このユニークな泥レンガの構造物は、高さ10メートルにもなる巨大なタンドール(伝統的なかまど)のような形をしています。
さらに興味深いことに、この構造物が実際に使用されていた時代には、最大で30メートルの高さがあったと言われています。中世において、ヤフタングは食料の貯蔵庫として活用されており、大量の油やワインを入れたクム(陶器製の壺)、干し肉などが保存されていました。内部に入ると冷たい空気を感じることができるため、その用途にぴったりだったのです。
ヤフタングが暖炉(タンドール)と似ているのは決して偶然ではありません。その歴史と共に、「タンドール・ハジメレク」という民族的な名称も伝えられています。