トルクメニスタンの自然 - 川

トルクメニスタンには川が非常に少なく、すべて国境付近に存在します。氷河を持つ高山がなく、降水量が少なく乾燥した気候のため、多くの川は浅く、夏の終わりまでには干上がることがよくあります。その中で例外となるのが、タジキスタンやアフガニスタンの山岳地帯から始まり、トルクメニスタンの北を流れるアムダリヤ川です。しかし、これらの川は灌漑のために集中的に利用されており、それ自体でも不足している水量をさらに減らす結果となり、一部の川は元の流路に到達することがなくなっています。

中央アジア最大の川であるアムダリヤ川は、トルクメニスタンにとっても最も重要な川です。この川は東部国境から国に入り、北西へ流れ、その後、トルクメニスタンとウズベキスタンの自然国境となります。アムダリヤ川は、トルクメニスタン領内の初期段階でカラクム運河（時にはカラクムダリヤとも呼ばれる）に分岐します。この運河は全長1445kmにわたり、マル、アシガバート、テジェン、セルダール、そしてバルカナバードといった都市を通過します。平均して、この運河はアムダリヤ川の水量の45%を取水しています。また、アムダリヤ川の下流には、伝説的なクニャ・ウルゲンチ付近を通過してトルクメニスタンの領土に流れるクニャダリヤ運河も存在します。

トルクメニスタンで唯一カスピ海に流れ込む川はアトレク川です。しかし、この川はコペトダグ山脈からの雪解け水や雨水で供給されるため、春の終わりには浅くなります。また、大部分の水は周囲の土地の灌漑に利用されます。アトレク川と同様に、コペトダグ山脈の斜面から流れる他の小川や小さな河川も灌漑に使用されています。その一部であるケリャトチャイ川、クズル・アルヴァト川、グザ川、フィリュジンカ川などはカラクム運河に流れ込み、他の河川はカラクム砂漠の砂に完全に吸収されます。

これらに加えて、比較的大きな川としては、テジェン川とムルガブ川があります。この2つの川は、広大な農地を覆う運河や水路のデルタを形成しています。これらの川の水が灌漑に使用されなかった場合、アムダリヤ川に流れ込むはずです。