チョルス・バザール、タシケント

バザールは、東洋の都市における中心的な存在であり、公共生活の要であり、都市の経済活動を支える重要な場所です。古代から、バザールは貿易路の交差点や都市の広場に形成されてきました。ここでは商人や貿易業者、一般市民が集まり、重要な情報を交換したり、物価を確認したりしました。また、心地よいチョイホナ（ウズベクの伝統的なカフェ）でピラフを楽しみ、緑茶を飲みながら休憩する場所としても機能しました。さらに、バザールは都市の娯楽の場として、演劇が行われることもありました。

タシケントのチョルス・バザールは100年以上の歴史を持ち、常にエスキ・ジュヴァ市の中心広場に位置してきました。かつてのバザールの建物は破壊され、一部は荒廃しましたが、伝統的な建築様式は残され、広大なドーム型の構造として再建されました。これにより、暑く乾燥したアジアの気候において、熱や砂ぼこりから身を守る役割を果たしています。

屋根付きのバザールの建設は11世紀に始まり、13世紀まで続きました。現在のバザールは、過去の建築的特徴と都市開発の伝統を受け継ぎつつ、現代的な商業複合施設として再建されています。青いドームで飾られた独特な商業ホール群が特徴です。中央部には、直径約300〜350メートルの壮大なドームがあり、東洋風の装飾が施されています。この建物は、冬でも快適に利用できる3階建てで、エレベーターシステムが設置されており、地下には広い倉庫スペース、中階と上階はショップが配置されています。

この東洋風のバザールのカウンターには、新鮮な果物や琥珀色のドライフルーツ、香ばしいパン（レピョーシュカ）、新鮮な肉や馬肉ソーセージ（カズィ）などが並び、どれも見逃せない品々です。バザールの隣にはチョイホナがあり、琥珀色のピラフや香ばしいシャシリク（焼き肉）、温かいシュルパ（スープ）を味わうことができます。休息を兼ねて訪れる工芸品店では、職人が手作りの土産物を販売しています。タシケントを訪れた際には、この場所もぜひ足を運んでみてください。