サリ・チェレク保護区、キルギス

サリ・チェレク国立生物圏自然保護区は、ビシュケクから約500キロ（310マイル）、オシから約300キロ（185マイル）の距離に位置し、チャトカル山脈のアルキット渓谷に広がっています。この保護区は、低地の草原から雪をいただく山岳地帯までの多様な自然環境を保護するため、1959年に設立されました。エリア内には急流や山の湖、花咲く谷、高山草原などが広がり、動植物の研究と保全が進められています。

この自然豊かな保護区には、1,000種を超える植物、160種の鳥類、34種の哺乳類が生息しています。これには、シカ、クマ、オオヤマネコ、オオカミ、キツネ、アナグマ、ヤマアラシ、さらには絶滅危惧種であるユキヒョウが含まれています。また、昆虫の多様性も豊かで、昆虫愛好家にとっても魅力的な場所とされています。

保護区内は、カラスー川、ホジャアタ川、アヴレティム川、イトアガル川、パチャアタ川の渓谷と集落で構成されています。その中でもホジャアタ川は、保護区全域を蛇行しながら流れており、一部では岩の間を勢いよく流れる急流や高さ約3メートル（10フィート）の滝を形成しています。北向きの斜面には、氷河や永久凍土、高山湖が点在し、流れの速い小川が渓谷を切り裂くように深く刻んでいます。また、これらの尾根がフェルガナ盆地の平野に開ける場所には、キジルトゥ、アヴレティム、カシュカスーといった村々が点在しています。これらの村は、保護区の周辺で暮らす人々の生活や文化を垣間見ることができるエリアでもあります。